こんにちはSHIGEMONです。
光造形機タイプの3Dプリンター、FLASHFORGEのHunter(ハンター)を使ってNゲージサイズの蒸気機関車を出力してみます。
今回はテスト造形ということで各部どのように出力されるのかの確認です。
データはAutodesk社のFusion360を使って適当にモデリングしました。
完全独学です。基本押し出しのモデリングしかできません…
モデルはC53形蒸気機関車です。
本当はC58を造りたかったのですが、C53の方が外観がシンプルなのでこちらにしました。
今回は主にフロントデッキ・ボイラー・キャブの大まかな部分だけを造形してみます。(細部はモデリングしていません)
細部がどの様に出力されるのかはテストしてみないとわかりません。
特に画面の中では細かくモデリングしがちなので、実際に造形されたものを見てみてサイズ変更やデフォルメする作業は必要かと思います。
データ自体は梅小路の実機を元にモデリングしていますが完全再現はしていません。。
積層は0.025㍉、ボディ全体をまるまる造形します。
傾斜は17度にしました(なんとなく)
C53のフロントデッキは段差と傾斜が多いため角度によっては水平に近い傾斜が出てきます。
水平に近い傾斜には積層とは異なるXY方向の解像度による段差ができますので、それをできるだけ回避するために17度にしましたが適切かどうかはわかりません。
サポートは手動で付けています。
この辺の使い方などは過去の記事と動画で紹介しています。
【動画】:サポート材の付け方 & 造形用スライサーの使い方 / FLASHFORGE Hunter(ハンター) #2【SHIGEMON】
また、今回はもうひとつテストを兼ねての造形です。
FLASHFORGEのHunterで出力しますが、テスト造形ということで手元にあったANYCUBIC製のグレーレジンを使ってみることにしました。
去年購入して保管していたのですが今後はテスト造形に回すことにします。
他社のレジンとの組み合わせは大人の事情的によろしくないのですが、レビューとしては必要な情報かと思います。
最適なパラメータ設定はよくわかりませんがFLASHFORGE純正レジンの設定で問題なく造形されました。
FLASHFORGEの純正グレーレジンよりもだいぶ明るい色合いです。
どちらかと言うとグレーではなく薄い紫に近い色です。
脱落や溶けなども無く問題なく造形されています。
ハンドレール部分は浮かせていますが強度的に問題ありそうです。
補強の追加や太さの変更が必要です。
かなりぐにゃぐにゃしていますが造形直後の細い部分はレジンやIPAによりフヤけてこうなりがちです。
1日ほど乾燥させると元に戻ることが多いです。
元に戻る前に二次硬化させると元に戻りません(伝わるでしょうか)
ぐにゃぐにゃした状態で二次硬化させるとぐにゃぐにゃのまま硬化されます。(ハンドレールはこのあとサポート除去する際にモげました)
マイクロエースのC53のボディと並べてみます。
同社の機関車は車高が高いことで有名ですが、このC53も動力機構に合わせて車高を上げる形でデフォルメされています。
今回モデリングしたC53はできるだけ寸法通りに設計してみました。
ボイラー位置を比較すると車高が下がっているかと思います。
(その代わり動力にポン付けは不可
別の工作が必要になります)
この角度は比較的積層が目立つアングルですが、ハンドルなど細かい部分もシャープに出ています。
FLASHFORGEのHunterはプロジェクターによりUV照射して造形するのですが、XY方向の解像度に関しては搭載されている独自のエンジンにより段差が滑らかになります。(らしい)
爪でなぞってもカクカクした段差は感じられません。
サフで埋まりそうです。
側面からです。
全体的に綺麗に出力されていますが、ドームと煙突がかなりいびつになっています。
こちらは角度が違いますが数日前に造形したフロントデッキのテストチップです。
煙突とドームは特に問題なく出力されています。
おそらく、全体の角度を変えたことによって造形される断面が変わったため、フィルムからの引き剥がしの際のフィルムの変形が影響したものと思われます(知らんけど)
造形途中は斜めに造形されますので、ドームとボイラーが同時に造形されていくことになります。
その際、ボイラー部分の方が断面積が大きいためフィルムから剥がれる抵抗が大きくなります。
引き剥がされる際はフィルムが引っ張られ、それにより隣にあるドームの端も引っ張られて造形が崩れたのかと推測されます(知らんけど)
これを改善するためには造形角度の変更や、フィルムが引っ張られて伸びにくいバットの端で造形する、または造形物の周りを壁で囲ってフィルムの引き剥がしによる抵抗を均一にする、などの方法が上げられると思いますがやってないのでわかりません😊
最後にサポートを外したボイラーの裏側です。
サポートが付く面は処理が必須です。これはHunterだけでなく他の光造形機共通です。
裏側になる部分なのでそこまで大きいダメージは無いですが少々手間のかかる作業です。
まとめ
FLASHFORGEのHunter(ハンター)とANYCUBIC製のレジンの組み合わせでも問題なく造形できました。
とは言っても、あくまで造形できました、と言うだけで時間が経つとどうなるかは今の所わかりません。
他社製品との組み合わせを勧めているわけでもありませんのであくまで運用の一例です。
実際のところきちんとサポートが受けられない海外メーカーから購入するリスクもありますので…。
それにしてもHunterの造形は綺麗です。
光造形機はNゲージで使えるかどうか(積層や造形が許容できるかどうか)に関しては人それぞれだと思いますが、個人的には全然問題ないと思います。
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おわり